- 法律事務所で働くのはやめたほうがいい?
- ブラック企業みたいなところも多いって聞くけどこれ本当?
- 未経験者は給料安い?残業や休日出勤など福利厚生はどう?
- 法律関係の仕事につきたいけど、未経験者に法律事務所以外の選択肢ってあるの?
テレビドラマなどでみかけるイメージから、
「法律事務所で働くこと」になんとなくあこがれを持っている人は多いようです。
ただ、実際に法律事務所で働いた経験がある身としては「向いている人と、向いていない人の差が激しい」というのが実感ですね。
個人的には、弁護士有資格者として働く人にも、事務職として働く人にも、
長い目で見ると法律事務所よりも企業法務などの企業で働くのをおすすめします。
この記事では、法律事務所はやめたほうがいい理由を私の経験を踏まえて解説します。
もちろん、私自身の主観で語っている内容なので、違う意見の人もいると思います。
なので「こういう意見もある」という感じで参考にしてみてくださいね。
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この記事の目次
法律事務所への転職はやめたほうがいい!おすすめしない理由5つ
1. 依頼される案件にプレッシャーがある
法律事務所では、依頼される案件にプレッシャーがあり精神的にしんどいのでやめといたほうがいいでしょう。
個人の依頼者からは、離婚、相続、交通事故など依頼者のその後の人生を左右するような案件が多く、とても神経を使います。
また、企業の方が抱えきれずに持ち込まれた案件も多く、非常に頭を悩まされることになりました。
初めての案件で知識がなくても、弁護士として法的アドバイスをすることになります。
依頼者からは「弁護士なら当然なんでも知ってるでしょう」という前提で進んでいくので、大変なプレッシャーです。
弁護士を支える事務員や、パラリーガルの方々のプレッシャーも大きなものがあります。
重たい案件であっても、裁判所に提出する書面の部数など実務上の細かいところは、事務員やパラリーガルの方がしっかり把握していることを前提としていました。
2. ワークライフバランスが取りにくい
法律事務所は、人数も少なく少数先鋭のためブラックになりやすく、ワークライフバランスが取りにくいです。
プライベートを重視したい人は、法律事務所はやめといたほうがいいでしょう。
私が法律事務所にいたときには、毎日仕事しかしていませんでした。
平日は毎日終電の後にタクシーで帰宅し、それでも終わらずに土日も働いていました。
アソシエイトの新人弁護士は固定給のため、こんなに働いても残業代は出ません。
また、裁判所の期日が入らないよう調整する必要があるので、平日に急に休むことなどは難しいです。
弁護士、事務員、パラリーガルに共通して、産休育休の制度はありません。
事務員、パラリーガルは、土日はお休みでしたが、繁忙期などは事務員やパラリーガルの方も土日に業務することがあるでしょう。
3. 評価や待遇は所長の機嫌に左右される
中小規模の法律事務所では、所長の判断が全てを決めることが多く、意見することはまず難しいでしょう。
企業のような評価制度もないので、待遇は所長の機嫌に左右されます。
理不尽さに納得できない人は、法律事務所はやめておいたほうがいいでしょう。
所長とのコミュニケーションには、細心の注意と忍耐が必要です。
もちろん全ての法律事務所がそうだとは言いませんが、所長が事業主の場合が多いため、気に入られるためのコミュニケーション能力は必須でしょう。
4.従業員が我慢しなければいけないことが多い
中小規模の法律事務所では、給与や経費は所長のお財布から出している感覚があります。
そのため、細かいところまで支出をチェックされ仕事がとてもやりにくいです。
従業員が我慢することが多いので、法律事務所はやめておいたほうがいいでしょう。
冬の土日の業務は暖房さえも入れさせてもらえず、手が凍えそうになりながら書面を作成していたことを覚えています。
仕事で外出する際もタクシーは使用できず、移動の際はとてもストレスを感じていました。
転職するなら企業の法務部がオススメ!な理由3選
1. 給料や福利厚生が安定している
企業の法務部は法律事務所と比べても資本力があるので、給料や福利厚生が安定しています。
未経験者、経験者ともに、土日祝日のお休み、研修制度、産休育休制度などが明記されている求人票が沢山あります。
未経験でも月給25万円、経験者だと月給30万円と初任給も高く設定されているようです。
まずは一度求人票を調べてみてはいかがでしょうか。
2. 社内で安定的にキャリアアップしていける
法務部を置いている企業は、一定程度の規模の企業であることが多いです。
そのため、法律事務所と比べても安定的にキャリアアップしやすいでしょう。
法務部、総務部、コンプライアンス部、監査室などの間で、人材交流をしている会社もあります。
経営陣に法的アドバイスをする機会もあり、経営陣に優秀さをアピールできる機会もあります。
そのため、法務部出身者が経営陣に加わることも多く、法律事務所よりもキャリアアップの道が多いでしょう。
3. 職歴として強い
企業の法務部での職歴があると、次の転職に有利に働きます。
法務は専門性の高い仕事のため即戦力が欲しく、中途採用を募集している企業が多い印象です。
国内の契約書をみられるようになるまでに3〜5年、
海外の契約書をみられるようになるまでに10年、と言われるほど法務の仕事は知識が必要なのです。
一から育てるのは大変なので、少しでも法務部での経験のある人を採用したいと企業は考えます。
そのため、企業の法務部での職歴があると転職に有利に働くでしょう。
ブラックな法律事務所で働く職員の雇用環境は悲惨すぎる…
これから法律事務所への転職を検討している人は、
労働環境劣悪なブラック事務所にまちがえて入社しないように注意してください。
ブラック事務所で働くのって、
有資格者/無資格者を問わず悲惨すぎます。
↓例えば、こんな感じで搾取されながら、
しんどい働き方をしている人は少なくありません。
- 代表弁護士がパワハラで、罵声が日常的に飛ぶような職場…。
- 未経験新人なのに、何もわからない状態で現場に出され放置される。
- 常にサービス残業で最低賃金レベルの給料しか稼げない…。
- 無意味な飲み会にしょっちゅう強制参加させられる。
- パラリーガルは雑用扱いで、ちゃんとした実務経験を積めない…。
↑実はこれ、私自身が過去に経験したブラック事務所の実態なんです…。
(結局、その事務所はさっさと見切りをつけて別の事務所に転職しました。今から考えると本当に無駄な時間と労力でした…)
法律事務所ってどこも小さな組織ですから、
経営者である代表弁護士がほとんどの権限を持っています。
労働組合みたいなものも普通ありませんから、
代表の考え方によってはブラック企業そのもの…
みたいな雇用環境になってしまうことが少なくないんです。
もちろん、こんなブラックな法律事務所ばかりではありませんよ。
職員の離職率を少しでも下げ、長く働いてもらうために、
↓ホワイトな労働環境を作る努力をしている事務所もたくさんあります。
どうせ働くなら、
相場より高いお給料を払ってくれて、
雇用環境的にも働きやすい事務所で働きましょう。
これから初めて働く未経験の方も、
雇用環境に配慮しているホワイト事務所の方が、
しっかりとした教育を受けながら実務経験を積めますから、
長期的に見てもキャリアにプラスになりますよ。
ホワイトな法律事務所の求人は、
↓以下のような企業法務や法律事務所求人に強い転職サイトで探すとたくさん見つけることができます。
ヒュープロ(法律事務所の求人が豊富な無料転職サイト)
法律関係の求人探すならここ!
ヒュープロは、企業法務や法律事務所の求人が豊富な無料転職サイトです。
・未経験資格なしOKで年収400万円〜
・実務経験2年以上で年収600万円〜
・在宅OKで残業ゼロの法律事務所求人
・法律事務所から企業法務の転職求人
など、ホワイト求人が多数ありますよ。
>>法律関係の求人を見る(378件あり)
将来独立する人や、未経験の人も給料にはこだわるべき
- いつかは独立するから、勤務時代のお給料にはこだわらない。
- 若いうちの苦労は買ってでもすべき…。
- まだ未経験なので、法務の実務経験を積めればどこでもいい。
↑こうした理由で、とりあえずはブラック事務所でもいいや…
という感じで勤務先を選んでしまう人は少なくありません。
しかし、こういう職場の選び方は絶対にやめた方が良いです。
将来的に法律家として独立するにしても資金は必要ですし、
どのぐらいのお給料を稼ぎながら働くかは、
法律家として仕事へのプライドを持てるかどうか?にも関わってきます。
ブラック事務所は人材教育もぞんざいであることがほとんどですから、
積める実務経験の質も低くなりがちなのも問題です。
これから未経験で法律事務所への転職を目指す方も、
すでに法律事務所で働いている実務経験者の方も、
お給料や雇用環境にはしっかりこだわるようにして下さい。
同じ働くなら、稼げるお給料は少しでも高いにこしたことはないですしね。
今すぐは転職できない人も、やっておくべきこと
今すぐは転職するかどうかわからない、
まだ転職活動を始めることができない…という方も、
法律職むけの転職サイトで無料登録だけは早めにやっておきましょう。
良さそうな求人を見つけたら、ブックマーク保存しておきましょう。
これを早めのタイミングでやっておくと、
いよいよ転職活動をせざるを得ない…となったときに、
たくさんの選択肢の中から求人を選ぶことができて有利です。
転職活動の成功/失敗って、
良い求人に、良いタイミングで出会えるか?
によってほぼ決まってしまうのが現実です。
「能力的に優秀でやる気がある人なら、必ず良い事務所に入れる…」
というわけではないことに注意して下さい。
逆に言えば、経験的にまだ自信が持てない人も、
転職活動のやり方が上手なら、
ホワイト事務所に入れるケースはたくさんあるってことですね。
転職活動って人生でそう何度もやることではないですから、
なんとなく…で進めてしまう人も少なくありません。
特に、退職ギリギリのタイミングで求人リサーチを始めてしまい、
良い求人がなかなか見つからず、
あせってブラック求人に応募する…
みたいな失敗はとても多いので注意して下さい。
優秀なのに、転職活動のやり方がまずかったのが原因で、
ブラック事務所で働かざるをえない…とかめちゃくちゃ損ですよ。
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